今年3月末に期限切れが迫っていた中小企業金融円滑化法を、平成25年3月まで1年再延長することが決まりました。

中小企業金融円滑化法は、リーマンショック後、資金繰りに苦しむ中小企業を支援するため、平成21年12月に施行されました。取引先の中小企業から貸し付け条件の変更などの要望があった場合、その要望に応じるよう金融機関に努力義務を課す内容で、当初は平成23年3月までの時限立法とされました。その後、昨年3月に期限が1年延長され今年の3月にその期限を迎えることになっていました。

金融担当大臣の談話によりますと、今回の再延長が「最終」と強調しており、その理由として総合的な出口戦略を講じるため、つまり中小企業に対する支援を「資金繰り」から「事業再生」へと進めるためであると説明しています。

震災、円高、低迷する国内経済の中、何とか企業を存続させていくことが精一杯という経営者の方が多いと思います。中小企業金融円滑化法により何とか持ちこたえている企業にあっては、期限の切れる来年の4月以降の金融機関の対応を想定した上で、自社の収益基盤を冷静に評価し、財務体質を強化するための中長期の戦略を立てることが大変重要です。

これからの一年が企業の体質改善を行う最後のチャンスかもしれません。

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金融庁　金融担当大臣談話　

http://www.fsa.go.jp/common/conference/danwa/20111227-1.html