国税庁は、簡易な扶養控除申告書に関するFAQ（源泉所得税関係）を公表しました。
令和5年度税制改正により、給与所得者の扶養控除申告書について、前年に記載した事項から異動がない場合は、記載すべき事項の記載に代えて、前年から異動がない旨を記載した簡易な申告書を提出することができます。
7年1月1日以後に支払いを受けるべき給与について、提出する扶養控除申告書から適用されます。異動がない場合とは原則、記載すべき全ての事項に異動がない場合となっています。なお、簡易な扶養控除申告書とは、新たな様式の申告書ではなく、扶養控除申告書の余白に異動がない旨を記載するものとなります。
ただし、控除対象扶養親族の所得の見積額に変動があった場合等のうち一定の場合は、異動がないものとして取り扱って差し支えないとしています。
例えば、その年及び前年の両方において、源泉控除対象配偶者の所得の見積額が95万円以下である場合、控除対象扶養親族及び年少扶養親族の所得の見積額が48万以下である場合
となっている。同庁では、異動がない場合に該当するか否かなどを確認するチェックリストも公表しています。
異動がない旨の記載方法は、扶養控除申告書の余白に「前年から異動なし」などと記載するとしています。記載例は9月下旬に公開予定となっています。なお、従たる給与についての扶養控除等申告書も、同様の取扱いとなります。